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  • 2010.09.20 Monday
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年の瀬にちょっとだけ『新仕置人』を語ってみる。

7日に届いていた『新必殺仕置人』のDVD、ようやくラスト2回を見る。
第40話『愛情無用』と第41話『解散無用』(最終回)。
過去に何度も見ているにもかかわらず、この2本は今でも見るのに二の足を踏ませる。28年も前の作品にいまさら遠慮することもないのだが、どうしても軽々しく見られない。それはこの最終回が、ドラマとしての『必殺』がシリーズ第10弾にして到達した一つの頂点だからかもしれない。そしてそれはこの後も続いた『必殺シリーズ』においてさらに20作もの作品が作られながらついに再び見ることのなかった頂でもある…。

最終回の前話『愛情無用』において、元締・虎(藤村富美男)の用心棒として常に影のように付き従ってきた死神(河原崎建三)の最期が描かれる。
感情無き殺人機械として怖れられていた彼が、初めて得た愛と友情を胸に人として死を迎えたとき、鉄の掟によって維持されてきた寅の会は崩壊を始める…。

続く最終回の冒頭、主人公チームの一人・巳代松(中村嘉葎雄)が仕置の直後に捕縛される。
密告者不明のまま、虎は寅の会の解散を宣言。最後まで正道の仕置人としての道を貫こうとする虎に対し、役人と結託して組織の乗っ取りを図る一味の暗躍。

巳代松救出を模索する主人公チームに、その命を餌に誘いをかける敵。
だがそれはこれまで同業者にも隠し通した3人目の仲間の正体を曝すことに繋がる。

仲間を助けるために外道と手を組み、3人目の正体を曝すか…。主人公チームの苦悩は深まる。
そんな中、新たな裏切者の刃に倒れる虎。徹底抗戦の覚悟を決め、3人目の正体を隠したまま巳代松を救おうとする主人公チームだったが…。

ドラマや映画、あるいはアニメなど、映像作品においてクライマックスに向けて異常な程のテンションで突き進む作品は見る者の心を引き付けて離さない。たとえその先にあるものが悲劇であったとしても。
ヒーローものでさえ、終盤では強大な敵の攻撃の前に絶望の淵に立たされることは少なくないのに、『必殺』の主人公はそもそも反社会的な殺し屋に過ぎない。窮地に立つ彼らを救うものは誰もいないのだ。そしてその反社会的な行為ゆえに、いつかはその報いを我が身に受けることは宿命なのだ。
それでも彼らは生きようとその宿命に抗い続ける。自分の心の中にある何かを頼りに。それは彼らなりの正義や意地なのだろうか。


長い間共に悪を闇に葬ってきた仲間たち。
拷問の果てに生ける屍となった者。
仲間を救うために利き腕を焼かれた者。
脳裏に浮かぶ彼らの姿を噛み締め歩む主水の胸に宿るものは…。

そして…、最後の最後まで敵に隠し通した3人目の仕置人がその牙をむく!
「中村、お前どうして俺がここにいるのが分かったんだ?」
「さ、どうしてですかな…。」
「…貴様…まさか…!?」

「そう。…あんたの思った通りだよ諸岡さん。」


一太刀、二太刀、三太刀。主水の剣が容赦なく諸岡を切り刻む。
それでも主水の怒りは尽きない。諸岡を貫いたまま、敵の巣窟へ!


「おめェが3人目の仕置人か!?」
何も答えず子分たちを切り捨てていく主水。外道に名乗る名など無い。

そして廃人となった巳代松も正八(火野正平)・おてい(中尾ミエ)と共に…。


右手を焼かれた鉄(山崎努)もまた、最後の仕置に挑む!


…彼らがそれぞれの命を賭けた死闘の果てに何があるのか、それはここでは言うまい。ただ前述したように『必殺』はこの『解散無用』で完全に頂点を征服した。30作あるTVシリーズの3分の1で早や完成してしまったのだ。
残りの作品にこれを超える最終回はない。個人的な好き嫌いは別としても。増して後期作品のように、新シリーズのためにキャラクターの温存に主眼を置き、将軍家や大奥に関わる大仕事だからハイ解散といったようなストーリーでこの『解散無用』のテンションに迫れようはずもない。夕方の再放送でこの最終回を初めて見た時、あまりの衝撃に夕食が喉を通らなかったことを今でもよく覚えている。

『時代劇はピンチ』、そう言われながら今でも多くの作品が放送されてはいる。だが何か物足らない。ハイビジョンは綺麗だが平板だ。タイトルロゴやオープニングにも手間のかかっていない作品ばかりになった。人情ものや江戸情緒を重視した作風は別にいいが、そんな作品ばかりでは退屈だ。

若い男性視聴者でも気持ちを乗せて燃えることの出来る作品…今もそんな作品が再び現れることを願ってやまない。

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